ヘアカットやスタイルにおいて、あなたはレイヤーという言葉からどういったイメージを想像するでしょうか?
おそらくシャギースタイルや段差がたくさん入った軽いデザインが想像できているでしょう。
しかし、レイヤーというのはグラデーション同様、本来は原理のことを指します。グラデーションという原理がウエイトを生み、丸みや厚みをコントロールするテクニックに対し、レイヤーという原理は軽さや動きを生み、ウエイトを削っていくテクニックになります。



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レイヤー(L)の原理

レイヤーというのは本来スタイルではないんだよ、原理であって、法則なんだよ。その特長を順に解説するね。
1-1.骨格に対し、上が短く、下が長い(段差がない、広い)

レイヤーという原理は、頭の骨格に対して上が短く、下が長い、つまり段差が広くカットされたもののことをいうんだよ。逆に、頭の骨格に足して上が長く、下が短くカットされたものをグラデーションといいうんだよね。
レイヤー状にカットされた形は軽さ、動きが生まれるんだよ。そして、グラデーションでカットされた形には重さ(ウエイト)、丸みが生まれるんだ。これはどういうことかというと、髪は短い方から長い方へと向かう習性があるということなんだよ。


1-2.フラットで縦長な形

レイヤースタイルというとフラットで縦長のデザインを連想しやすいよね。それはレイヤーというテクニックには、厚み(ウエイト)を削りることで横幅が減り、必然的に縦長なシルエットをつくりやすいからなんだよ。


1-3.動き、軽さがある

レイヤーというテクニックが厚みを削るということは、同時に軽さを得るんだよ。そして、軽さが生まれるということは動きがでやすいということにも繋がるんだね。


セイムレイヤー

骨格に対し、上が長く下が短くカットされたものがグラデーション。逆に上が短く下が長くカットされたものがレイヤー。そして、骨格に対し、平行にカットされたものをセイムレイヤーと呼ぶんだよ。
セイムレイヤーでカットされた場合は、骨格と同様に近い形状ができて、グラデーションとレイヤーの中間にあたることから、重さや動きが適度にでるという特長があるんだよ。

レイヤー(L)のテクニック

レイヤーの原理を理解するのに適したテクニックで構成されたテクニックが3つあるよ。
それがロングレイヤー、ショートレイヤー、スクエアレイヤーだよ。
そしてここで説明するこれらのテクニックは、グラデーションやレイヤー同様にデザインを指すものではないんだ。あくまでテクニックのことをいうんだよね。
この3つを理解すれば、レイヤーという原理を学びながらスタイル構成を理解しやすくなるよ。それじゃあひとつづつ紹介していくね。

ロングレイヤー


ロングレイヤーは日常でよく見かけるスタイルだよね。レングスを決めたらフロントからレイヤーをいれいくことから、必然的に前上がりの段差が生まれるよ。そして髪が短い方から長い方へ動く習性も理解できるよ。
このスタイルでリフティングとオーバーダイレクションによって形の重さ、軽さをコントロールすることが理解できるようになるよ。


今日はおとなしいな…
ショートレイヤー


ほとんどのパネルがレイヤー状にカットされているから、髪が動きやすくなるよ。そして、そのことからはっきりとしたウエイトは見えずらくなるね。
そして、レイヤーのアングルが頭皮に対して平行(セイムレイヤー状)になるほど、頭の丸みにそった形となるよ。
オーバーセクションの骨格を理解していないと「頭でっかち尻つぼみ」のようなシルエットになっちゃうよ。立体的でコンパクトな形にするためのテクニックを理解しようね。

スクエアレイヤー


スクエアレイヤーは、インターナルがスクエア状にカットされていることからその名があるんだよ。その特長からウエイトが見えずらく、縦長のシルエットになりやすいね。
レイヤーボブの手順に近いため、リフティングとオーバーダイレクションのコントロール不足でボブのような印象になってしまわないように、細やかな操作が必要だよ。

まとめ

すべてのヘアカットは、このレイヤー(Lの法則)と前回の記事のグラデーション(Gの法則)で成り立っているよ。グラデーションが重さや丸み、形のウエイトコントロールに重要な原理なら、レイヤーは動きや重さを削り、厚みのコントロールに重要な原理なんだよ。
1人ひとりの骨格や顔立ちは異なるよね。様々な形にフィットさせるため、また似合わせるためには、このレイヤーとグラデーションの原理を理解してマスターしていなければならないんだよ。


寝てる…
今日はカットのレイヤーについて勉強するよ!